世の中のカップルの数だけ異なる生活がありますし、入籍してもしなくても、幸せは人それぞれです。現代では離婚経験者(いわゆるバツイチ)が増えたため、バツイチ同士の結婚、もしくはバツイチと初婚の結婚も増えました。
バツイチの人との結婚は、想像がつかない人もいるでしょう。もしその人に子どもがいたり、元配偶者が引き取ったとはいえ養育費を払っていたら…結婚に踏み切るのには勇気が要るかもしれません。
バツイチと初婚の結婚には、良いことも悪いこともたくさんあります。実際に結婚した筆者が、バツイチ男性との結婚生活の現実をふまえて感じたことをお伝えします。
バツイチは反省点を踏まえてくれる
バツイチの人の何がいいかといえば、既に結婚生活を知っているところです。初婚同士のような新鮮味と刺激はないかもしれませんが、赤の他人と共に暮らす大変さをよく理解した上でもう一度結婚してくれているのです。
どんなに愛し合っている2人でも、考え方は全く違う他人同士。意見のぶつかり合いやケンカなどが必ず起こります。そんな時、どうやって距離を取ったらいいのか、バツイチの人は悟っていることも多いです。
それがわかっている相手であり、すれ違いの積み重ねで離婚に至ったのだとすれば、ささいなことでも放っておかないはずです。ただ、気持ちで思っていても口に出さなければ相手には伝わらないですし、なるべくストレートに伝えることも大切です。
バツイチは、今までの失敗を活かして積極的に話し合いの時間を設けてくれることも多いです。すれ違いがそのまま放置されると取り返しがつかない。誰でも頭では分かっていますが、一度体験しているバツイチは、今まであったものを失う怖さを身に染みて理解している人も多いです。
そういったトラウマを乗り越えてもう一度結婚したのですから、再び失うことは絶対に避けたいのです。そのため、何か問題があった時はきちんと解決できるように努める人が多いです。
「ごめんなさい」「ありがとう」が言えるバツイチなら再婚してもうまくいく可能性が高い
「ごめんなさい」と「ありがとう」を言うこと。これはすごく当たり前のようですが、これが夫婦間だと余計なプライドが邪魔をしてなかなか言えないものなのです。
自分が悪いと思ったら、ケンカしたその時は無理でも、時間が経って気持ちが落ち着いた頃にきちんと謝ってくれるバツイチなら 再婚してもうまくいく可能性が高いかもしれません。
また、パートナーへの感謝も忘れないことですね。共働きなら家事や育児の分担に理解があるかと思いますし、やってくれたことに対して「ありがとう」と言うことが出来れば、関係はこじれにくいです。
これは、離婚を経験することで「当たり前だと思っていたことが当たり前じゃなかった」「相手がいることの幸せに別れてから気が付いた」といった考えになるからです。そういうバツイチなら、あなたと再婚してもうまくやっていける可能性は高いのでは。
前回の結婚生活の経験が活きる。家事や育児に協力的なバツイチも多い
精神的な部分だけではなく、現実生活でも「他人との共同生活の経験」が活きてきます。産まれてからずっと一緒だった家族ではなく、まったく知らない相手同士で家庭を築くのは大変なことですが、バツイチなら既に通過してきたことなのです。
共働きだとどうしても女性の家事負担が増えますが、この点についても、離婚経験者は家事の分担の大切さを知っています。前の配偶者との間に子どもがいたなら、おむつ交換やミルクなど育児さえ経験者ということになります。
自分が初婚の場合、子どもが出来ると初めてのことだらけで大変ですが、経験者がパートナーだと頼りがいがあります。内心複雑になるかもしれませんが、ありがたいことでもあります。
中には再婚してからも全く過程を顧みないバツイチもいるようですが、多くの場合、反省点を活かしてさまざまなサポートをしてくれるでしょう。
保険手続きや貯蓄など将来設計ができる
結婚すれば女性なら姓が変わることが多いのですが、変更届などの扱い方も、バツイチの方が経験者です。
我が家の場合は、夫婦2人の保険や、貯蓄の運用など、初婚では思いつかない細々とした手続きなどに詳しいのが頼もしい限りでした。また、会社に対する届け出や健康保険の切り替えなども意外と手間なのですが、取りこぼしなく指摘してくれたのが助かりました。
子どもが産まれたら学資保険を組むことがありますが、そういった保険や出産に対する助成なども子どもがいれば既に把握済みで、将来設計に対するビジョンが見えているので、安心して相談することができます。
元配偶者と子どもの問題は必ず出てくる
元配偶者とは二度と会わないとお互い決めて絶縁しているなら話は別ですが、地方都市など限られた生活圏で暮らしてくなら、街中で偶然出会うこともあるかもしれません。そうでなくても元配偶者との間に子どもがいる場合、その存在は必ずあなたに届く形で影響します。
完全に引っ越したり、パートナーが執拗に掃除した場合は別ですが、実家や長年暮らしている部屋なら元配偶者の持ち物がひょっこり出てくることがあります。気にしない性格ならいいのですが、ちょっとでも気になる人には それは拷問のように感じるかもしれません。
特に元配偶者と結婚生活を数年以上送っていたなら、家族写真など捨てようにも捨てきれないアイテムが残っていることがあります。その他、掃除機や洗濯機などの大物家電は変えようがないこともありますし、家具や什器をそのまま使うこともあるでしょう。
ただ、もういない人の私物など、いちいち気にしていたらバツイチと結婚することはできません。もし処分するにしても、必ずパートナーに確認してから捨てるようにしましょう。
養育費や定期的な面会など、もし子どもがいるならその存在は必ず目の前に出現します。子どもが再婚を強く反対していると、新婚生活もスムーズにいかなくなるかもしれません。
自宅に面会に来るなら、あなたの新居に元配偶者との子どもが上がりこむことになります。貴重品や私物の管理に神経質な人には耐えられないということも事前に認識しておく必要があります。
筆者の場合は たまたま元配偶者との間にできた子どもと仲良くなり、遠い親戚のような立ち位置をゲットできました。実際はそうはなかなかいかないケースも多々ありますが、バツイチの人との再婚は、子どもとの関係を大切にする必要があることを意識しておきましょう。
バツイチとの再婚に向く人・向かない人
離婚経験者と初婚同士の結婚は、良いことも悪いことも 初婚同士よりたくさんありますが、良いことをポジティブに捉えられる人なら大丈夫でしょう。
反対に、パートナーの職場の人や親戚、親から元配偶者のことを言われ、いちいち気にする人には再婚は向きません。比べるつもりがなくても必ず比較対象になってしまいます。
もし元配偶者のことを話されたら、笑顔でスルーするくらいの強い気持ちでいることがコツでしょうか。
不安があったら口に出して素直に言うことが何よりの秘訣かもしれません。